「医療保険は入っておいた方が安心」「がん保険って必要?」「収入保障って、やっぱりいるのかな」——子育て世帯にとって、保険の選択はとても悩ましいテーマです。
わが家でも、子どもが生まれてすぐにいくつかの保険に加入し、毎月まとまった保険料を支払っていました。でも、制度を知り、貯蓄を増やしていくうちに、「これって本当に必要?」と見直すように。
この記事では、厚生労働省の調査にある「児童のいる世帯の年収中央値712万円」をもとに、夫612万円+妻100万円の家庭モデルを想定し、
「医療保険・がん保険・生命保険(収入保障)」の3つについて、制度や貯蓄と照らし合わせながら考え方を整理しています。
制度でカバーできる範囲や、貯蓄・生活防衛資金の役割を具体的に見ていくと、**「保険で備えるべきこと」と「保険じゃなくても備えられること」**の境界がぐっと明確になってきます。
実際に保険を見直した経験から、「どんな考え方で判断したか」をまとめてみました。固定費の見直しを考えている方や、必要な保険だけに絞りたいと考えている方に、参考になればうれしいです🍀
保険の見直し、どこから考えればいい?
「とりあえず入っておいた方が安心かな」と、なんとなくの不安から保険を増やしてしまった経験はありませんか?
わが家もそうでした。医療保険、がん保険、収入保障型の生命保険…いずれも「必要かも」と思って加入したものの、
ふと立ち止まってみると、制度や貯蓄でカバーできる部分も多いことに気づきました。
今回は、**厚生労働省『国民生活基礎調査(令和4年)』の「児童のいる世帯の年収中央値:712万円」**をもとに、
夫:正社員612万円/妻:パート100万円という家計モデルを想定しながら、
医療・がん・収入保障保険の見直しポイントを制度や貯蓄の視点で整理していきます。
家計モデルの前提条件(年収・貯蓄・住居)
- 年収:夫612万円(正社員)+妻100万円(パート)=合計712万円
- 手取り:夫 約450万円+妻 約90万円=約540万円
- 住居:持ち家(住宅ローンあり、団信加入前提)
- 総貯蓄額:300万円(うち180万円を生活防衛資金と想定)
月収・ボーナスの内訳(夫婦合算)
項目 | 額面 | 手取り(概算) |
---|---|---|
月収 | 約46万円(夫38万+妻8万) | 約36万円 |
ボーナス(夫のみ) | 年152万円(年4ヶ月分) | 約100万円 |
- 年間手取り:約540万円
- 年間生活費:30万円×12ヶ月=約360万円
- ボーナスから特別費(車検・旅行など)に50万円充当
- 実際の貯蓄可能額:約540万円 − 360万円 − 50万円=約130万円
生活防衛資金の目安(モデルケース)
- 月の生活費:約30万円
- 生活防衛資金(6ヶ月分):約180万円
- 総貯蓄額のうち180万円を「もしもの備え」として確保
各保険の見直しポイント
● 医療保険|高額療養費制度と生活防衛資金でカバー
- 高額療養費制度:月8万円台が上限(多数該当なら約4.4万円)
- 傷病手当金:給与の約2/3を最長1年6ヶ月受給
- 会社によっては付加給付制度もあり
▶ **このモデルケースでは「医療保険は不要」**と判断可能。
個室希望などは貯蓄で対応すれば、固定費削減にもつながります。
● がん保険|通院治療が中心、貯蓄で対応可能
- 先進医療の使用率はごくわずか
- 多くの治療は保険診療+通院中心
- 働きながら治療を続ける人も多い
▶ **このモデルケースでは「がん保険も不要」**と判断。
標準治療+貯蓄でカバーすることが現実的と考えます。
● 生命保険(収入保障)|遺族年金で足りない分だけ備える
- 団信で住宅ローン完済を前提に住居費は不要
- 遺族年金:年約138万円(月約11.5万円)
- 配偶者の収入も考慮すれば、当面の生活費は確保可能
▶ 教育費などはこれから本格化。
遺族年金+貯蓄だけでは不安が残るため、必要な金額だけ収入保障で備えるのが妥当。
ネット型の保険ならコスパよくカバーできます。
🔸 補足:賃貸暮らしの場合
住居費が継続するため、その分の保障も要検討です。
保険を選ぶ基準と考え方
- 💡 貯蓄と保障は分けて考える
- 💡 なんとなく不安で入りすぎない
- 💡 制度・現金・行動力も“備え”になる
- 💡 確率は低くても、損失が大きいものに保険をかける(by リベ大)
- 💡 「保険に入ってるから大丈夫」と思考停止しない
モデルケースの結論(まとめ表)
保険の種類 | 加入の判断 | 理由・備考 |
---|---|---|
医療保険 | 不要 | 制度と貯蓄で対応可能 |
がん保険 | 不要 | 通院治療中心、先進医療は稀 |
生命保険(収入保障) | 必要最低限で加入 | 教育費など遺族年金+貯蓄で足りない分のみ |
わが家の場合
わが家もこのモデルケースと同じような考え方で、
医療・がん・収入保障をすべて解約しました。
「制度+貯蓄+行動力」で備えられることは意外と多く、
「保険をやめたら不安になるかも」という心配も、実際はありませんでした。
収入保障については、必要な貯蓄が整ってきた時点でやめる選択をし、
どうしても不安があるときは、ネット型保険で最低限だけカバーする方針に落ち着いています。
おわりに
「保険って、入っておいた方が安心なのかな?」
そんな漠然とした不安で、毎月の固定費がふくらんでいませんか?
でも実は、制度や貯蓄、家庭の行動力で備えられることは意外と多いもの。
いまの保障内容を見直すことで、お金のゆとりと気持ちの安心、どちらも手に入るかもしれません。
まずは「いま必要な保障ってなんだろう?」と、
家庭の状況や将来の計画に合わせて棚卸しするところから始めてみませんか?
この記事が、そのきっかけになればうれしいです🍀
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