【副業③】副業の経費と節税の基本|扶養内・扶養外での違いとわが家のやりくり術

副業を始めると、避けて通れないのが「経費」と「節税」の話です。開業届を出して青色申告を選んだ私も、最初にぶつかったのはここでした。帳簿づけを始めると「これは経費にできる?」「どこまで入れていいの?」と迷う場面が次々出てきます。

一見すると「経費=節税できる=お金が残る」と思いがちですが、実際はそう単純ではありません。支出した分がそのまま戻るわけではなく、必要のない買い物を増やせば逆に赤字になってしまいます。そこで私は「節税のために支出しない。必要なものにだけ投資する」というルールを立てました。

この記事では、私が副業を始めたばかりの頃に整理した“経費と節税の基本”をまとめています。具体的には、副業の経費として認められる支出の線引き、青色申告65万円控除や赤字繰越制度の安心感、扶養内と扶養外での節税効果の違いなどを、わが家の体験を交えて解説。さらに「必要なものには投資する」「生活費とは分ける」「グレーゾーンは避ける」という、わが家の経費ルールも紹介します。

これから副業を始める方や、経費の扱いに悩んでいる方が、自分に合った判断軸を持てるようになればうれしいです。



目次

副業の経費ってそもそも何?

経費とは「売上を得るために必要な支出」のこと。
たとえばブログ運営で使うサーバー代や学習教材費は経費にあたりますが、日常の生活費は経費にはなりません。

ポイントは「副業を続けるために必要だったかどうか」。
買った理由を説明できるものは経費、生活寄りが強いものは経費にしない、と線引きをしています。

私は現在、扶養外で働いているので、収入に対して税金がかかり、その分「経費で節税する」実感があります。経費をどう仕分けするかで手取りが変わるのは、事業ならではの特徴です。
一方で、扶養内で働いている方は税金がほとんどかからないケースも多く、経費を入れても節税効果はあまり大きくありません。むしろ「扶養から外れないように収入を調整する」ことのほうが現実的なテーマになると思います。


青色申告65万円控除と節税効果

私は開業時から青色申告(複式簿記)を選びました。
実際に帳簿をつけてみて感じたのは、この65万円控除の存在感です。まだ利益が出ていない段階でも「将来黒字になったときに大きな効果がある」と実感でき、安心材料になっています。

もちろん仕訳の手間はかかりますが、会計ソフトを使えば慣れていける範囲。家計全体で見ても、控除の効果は「やってよかった」と思えるレベルでした。

さらに青色申告には、赤字を3年間繰り越せる仕組みもあります。開業したばかりでパソコンやソフトをそろえて一時的に赤字になっても、翌年以降の黒字と相殺できるので、初期投資が無駄になりません。副業は最初から安定して黒字になるとは限らないので、この仕組みは大きな安心材料だと思いました。

実は、私が最初に迷ったのもパソコンの購入でした。開業届を出す前に買ってしまっていて、「これって経費にできるの?」と不安に。調べてみると、開業準備のために使った支出も「開業費」として計上できると知り、ほっとしたのを覚えています。こうした準備費用もきちんと扱えるのは、青色申告を選んだメリットのひとつだと感じました。

私は会計ソフトに マネーフォワードクラウド を使っています。
ただ、ブログ運営では大きな買い物が少ないので、銀行口座やクレジットカードの自動連携はしていません。毎月の固定費や教材費などを手入力するだけでも十分まわっています。もし物販やせどりのように取引が多い副業なら、連携すれば自動で仕訳候補が出て効率化できるはず。業種によって「どこまで仕組み化するか」を選べるのも、クラウド会計の便利なところだと思います。


「節税のために支出」は本末転倒

経費を計上すると課税所得が減り、税金も下がります。
ただし「使ったお金=そのまま戻る」わけではありません。たとえば1万円を経費にしても、減る税金は数千円程度。支出そのものが消えるわけではないので、むやみに経費を増やせば赤字になってしまいます。

もちろん、赤字になった場合は収めすぎた所得税や住民税の一部が還付されることもあります。ただし還付されるのは「もともと収めた税金の範囲まで」で、それ以上に得をすることはありません。

だからこそ「節税になるから買う」のではなく、「必要だから買う」ことが大前提。副業を長く続けたいなら、ここを勘違いしないのが大切だと思っています。


わが家の経費ルール

私自身が意識しているのはこの3つです。

  • 必要なものには投資する(学習・環境整備など)
  • 家計の支出と分けて考える(生活費とは混ぜない)
  • グレーゾーンは避けて安心感を優先する

このルールを決めてから、「経費にできるかな?」と迷う時間が減りました。シンプルに考えることで、帳簿づけも続けやすくなっています。


おわりに|副業の節税よりも大切にしたいこと

開業届を出すことはスタート地点でしたが、実際に始めてみると「経費と節税」の考え方が、副業を続ける上での大切な軸になると気づきました。

私はここ数年、マンションの賃貸収入があったので確定申告はしていましたが、事業を始めてからは「経費の仕分けで手取りが変わる」という点をより強く意識するようになりました。

また、私は扶養外で働いているので、副業の利益がゼロでも、経費や控除のおかげで所得税や住民税が還付されることがあります。これは「税金を納めている人」だからこそ実感できることです。
一方で、扶養内や収入が少ない場合はもともと税金がかからないことも多く、経費を入れても還付はありません。その分「焦らず、時間をかけて準備できる」という利点もあると思います。

節税はうれしいけれど、目的は“税金を減らすこと”ではなく、“副業を育てていくこと”。
これからも必要な支出に集中しながら、無理なく続けられる仕組みを整えていきたいと思います。


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